レイヤ2スイッチ(スイッチングハブ)とは?
ネットワーク図でよくL2SW(レイヤ2スイッチ)やL3SW(レイヤ3スイッチ)ってみますよね! よくわかんなかったので調べてみました!
レイヤ2、レイヤ3とは
まずレイヤ2、レイヤ3とは、OSI参照モデルの何層かを表します。
層 | 名称 |
---|---|
第7層 | アプリケーション層 |
第6層 | プレゼンテーション層 |
第5層 | セション層 |
第4層 | トランスポート層 |
第3層 | ネットワーク層 |
第2層 | データリンク層 |
第1層 | 物理層 |
レイヤ2スイッチは、データリンク層のスイッチという意味です。
レイヤ3スイッチは、ネットワーク層のスイッチという意味です。
スイッチとは?
ネットワークスイッチとは、コンピュータネットワークの集線装置の一種で、受信したデータの宛先を見て、接続された各機器への転送の可否を判断する機能を内蔵したもの。
ネットワークスイッチとは - IT用語辞典 より
とあります。
データが来たら、宛先を見て、どの機器に送っていいのか判断する、というものをスイッチというみたいです。
レイヤ2スイッチ、レイヤ3スイッチだけでなく、トランスポート層のレイヤ4スイッチというものもあるそうです。
L2スイッチとは(スイッチングハブとは)
L2スイッチは、スイッチングハブとほぼ同じ意味で使われるようです。
スイッチングハブは、MACアドレスを基にフレームの中継を制御します。
スイッチングハブはこんな感じのやつです。
スイッチングハブの内部には、MACアドレステーブルというものがあり、ポートとMACアドレスの対応を学習します。
(ちなみに、この「ポート」っていうのはトランスポート層のポート番号とは違います。私はこれで混乱してました。同じ言葉を違う意味で使うのやめてほしい…)
例えば、以下のようにスイッチングハブとPCがつながっているとします。
PCはそれぞれ、macA,macB,macC,macDというMACアドレスを持っています。
スイッチングハブでつながっているので(データリンク層の機器なので)、4台のPCは同じネットワーク上にあります。
スイッチングハブは1〜4のポートを持っています。
MACアドレステーブルはメモリ上にあるので、電源を入れてすぐは何も掲載されてません。
ポート | MACアドレス |
---|---|
なんにも | ないよ |
ここで、macAのPCがmacBのPCにデータを送ったとします。(①)
PC同士は同じネットワークにあるので、当たり前にブロードキャストされます。
ですが、スイッチングハブは「ポート1にはMACアドレスが"macA"のPCがつながっている!」と覚えてくれます。
ポート | MACアドレス |
---|---|
1 | macA |
次に、macBのPC→macCのPCにデータを送ったとします。(②)
ポート | MACアドレス |
---|---|
1 | macA |
2 | macB |
こんな感じで、スイッチングハブは「ポート2にはMACアドレスが"macB"のPCがつながっている!」と覚えてくれます。
同じように、macCのPC→macDのPCにデータを送ったとします。(③)
ポート | MACアドレス |
---|---|
1 | macA |
2 | macB |
3 | macC |
macCとポート3の対応も覚えてくれました。
しつこいようですが、次はmacDのPC→macAのPCにデータを送ったとします。(④)
ポート | MACアドレス |
---|---|
1 | macA |
2 | macB |
3 | macC |
4 | macD |
そうなんです!今度は「macAというMACアドレスを持ったPCのポートは1」だとスイッチングハブが覚えていてくれたので、ブロードキャストではなくユニキャストで送ってくれるのです!こんな便利なものだったんですね←
L3スイッチとは
レイヤ3スイッチとは、スイッチングハブの機能にルーティングの機能を備えたものです。
レイヤ3スイッチは、ルータと機能的に似ていて、区別が曖昧になってきているそうです。
基本的に、多くのプロトコルに対応し、主にソフトウェアで処理を行うものがルータ、イーサネットを中心に対応し、主にハードウェアで処理を行うものがレイヤ3スイッチです。
徹底攻略ネットワークスペシャリスト教科書 平成26年度 (ITプロ/ITエンジニアのための徹底攻略 Tettei Kouryak) p.185より
とのことなので、応用情報などの問題を解く上では「ルータ」と読み替えてしまってもいいかもしれませんね。